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建て替え?リノベーション?判断基準となる「1995」
こんにちは、Fix Design Lab(フィックスデザインラボ)の西口です!
新築で建て替えたほうがよいのか、愛着のある家をリノベーションしたほうがよいのか。
これは誰もが迷うテーマですよね。かつては「リフォームやリノベーションをするよりも、いっそのこと建て替えたほうがよい」とされることが多かったのですが、日本の経済状況は以前と大きく変わり、そうとも言えなくなってしまいました。
そんな中、建て替えとリノベーションをどう選択していくのか。
今回はその判断基準についてお伝えします。
建て替えのハードルは上がっている
過去20年間、日本は円高・デフレ・低金利という条件がそろっていました。特に、2011年頃は1ドル80円前後と、2025年の今では想像もつかないような円高でした。これは輸出の面では不利でしたが、輸入資材は安く仕入れることができました。
加えて、この20年間、職人を含め日本人の給料は上がらず人件費が安く済んだ上に、ゼロ金利政策もおこなわれていました。当時はローコスト住宅が台頭し、そこそこの性能をもった家が安く建てられる時代でもあり、建て替えは非常に有利な選択だったのです。
しかし、現在は円安が進行し、輸入資材の価格は上昇、インフレで人件費も上がり、建築コストが全体的に高騰しています。また、近年はアスベスト調査が義務化され、解体費用も上昇しています。
さらに、金利も世界的に上がっており、日本も例外ではありません。2022年頃から続いている上昇は、今後も続くと予測されています。昔と状況は逆転し、建て替えのハードルはどんどん高くなっているのです。
リフォームとリノベーションの違い
建て替えかリノベーションかを判断する前に、リフォームとリノベーションの定義を再確認しておきましょう。
リフォームは、老朽化した設備を交換し、新築当時の状態に戻すことをいいます。例えば、古くなったキッチンやお風呂を新しいものに入れ替えたり、古びた内装を新しく張り替えたりして、新築時のようにキレイにすることです。
一方、リノベーションは、新築当時よりも価値を上げる工事を指します。老朽化した部分を修復するリフォームとは異なり、より快適な家にするために、間取りの変更や設備の刷新をおこないます。
例えば、「こどもが独立したため2階の仕切りを取り払い、1階はバリアフリー化する」「和室を洋室に変え、キッチンを対面式に変更する」「外観はそのままに、耐震補強をして最新設備を導入し、快適性を高める」といったケースがあります。
リノベーションの3つの視点
リノベーションには3つの視点があります。それは「耐震性・快適性・動線の効率性」です。この3点を向上させれば、暮らしやすさはもちろん、家そのものの価値を飛躍的に高めることができます。
耐震性の向上
1995年の阪神・淡路大震災をきっかけに日本人の耐震への意識は大きく変化し、施工精度が高まりました。震災以前に建てられた家は古い構造計画で建てられているため、現在の基準に照らすと弱いと言わざるを得ません。
特に、1981年より前の旧耐震基準では、基礎に鉄筋を入れるかどうかは任意だったため、無筋コンクリート基礎で建てられている可能性があります。この場合、地盤の状態が悪いと、基礎が割れたり不等沈下を起こしたりします。現在の基準を満たすには、補強に大きなコストがかかります。
いま住んでいる家の基礎が、しっかりと鉄筋が入った連続布基礎やベタ基礎であれば、コストは比較的に抑えられ、補強方法にも複数の選択肢があります。
快適性の向上
断熱性と気密性は、築年数に関係なく強化しやすく、夏は涼しく冬は暖かい快適な家に改善できます。例えば、昔の家は気流止めが不十分ですき間風が入り放題でしたが、現在は現場発泡のウレタンですき間を埋めることができます。
窓を性能のよいものに変えることも、断熱性アップに有効です。 断熱性と気密性が向上すれば、快適に過ごせるだけでなく、冷暖房効率が上がり、光熱費の削減にもつながります。他にも、遮音性が上がる、部屋ごとの寒暖差が軽減しヒートショックのリスクが下がる、結露が発生しにくくなり家の寿命が延びるなど、多くのメリットがあります。
動線の効率性の向上
昔の家だと、水回りの配置がバラバラだったりキッチンが狭かったりと、家事動線が不便なケースが多々ありました。間取りを見直すことで、家事効率を大きく改善できます。例えば、キッチンと洗面室、洗濯物を干す場所を近くにまとめれば、家事の際の移動距離が短縮され、家事の効率化につながります。
また、生活動線を見直せば家族みんなが暮らしやすくなりますし、来客動線を見直せばプライベート空間を通さずに来客を案内できます。玄関から洗面室までのアクセスが良くなれば、帰宅後に手洗いがしやすくなります(衛生動線)。
建て替えとリノベーションの判断基準
建て替えかリノベーションかを判断するのは、「1995年の阪神・淡路大震災」がひとつの基準になります。
いま住んでいる家が阪神・淡路大震災よりも前に建てられた家なら、まずは専門家による基礎や構造の入念なチェックが必要です。耐震性に問題があれば、建て替えか本格的な耐震リノベーションを検討しましょう。
阪神・淡路大震災よりも後に建てられた家なら、現行基準に近いため、リノベーションで対応できる可能性が高いです。念のため、基礎や構造のチェックはしてもらいましょう。
どこまでリノベーションするべき?
建て替えではなくリノベーションをすると決まれば、次の問題は、どの程度リノベーションするべきかということです。それを考えるヒントとなるのが、「あと何年住むか」です。
15~20年住めればよい場合、家の快適性に直結する断熱性・気密性の向上を優先するとよいでしょう。
20~30年以上と、いまの家に今後も長く住む予定であれば、耐震性と快適性の両方に投資するとよいでしょう。余裕があれば、動線の効率化もおこなうのがおすすめです。
「1995年の大震災」が判断の目安に。基礎は要チェック
建て替えかリノベーションか、簡単な判断の目安は「1995年の阪神・淡路大震災より前か後か」です。専門家による基礎と構造の調査で、家がまだ20年以上住める状態であるなら、建て替えなくてもリノベーションで対応できる可能性が高いでしょう。
フィックスデザインラボでは、無料で耐震診断を行っております。
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